タイトル:広州迎撃戦 12

唇を近付けてきた一美が、可愛らしく兼人は思っていた。そのまま、固まっている自分に気付き、それに気付いたのかもしれないが、兼人は眠るように目を閉じた。
どうしてそう言う事をしたのか、理由は1つ、一美に対して失礼に当たっていたからだと言う事だった。それに、一美は、兼人に対して好意を抱いているのかもしれない。そう考えた。
一美の体に、染み込んでいる何かを解き放ちたかったからかもしれない。それで、そのまま、体は離れず。唇が重なった。一瞬の事だった。また唇が重なる。これは何だ、と兼人は思った時、彼の脳内に直接声が届いた。
(兼人、私は、今まであなたの存在に気付いていなかった。あなたを愛したいの。私の弱さも知ってね。お願い。)
なぜ、このような事が興ったのか、兼人は不思議に思っていた。実際に聞こえるのは、外の風の音くらいである。どうしてだろう。こんなに胸がときめくのは…、いや、こんなに胸が締め付けられるのかと、兼人は思っていた。
また、唇が重なり、今度は兼人の舌が、一美の口の中に入り込む。一美はそれを受け入れて、兼人の舌を絡め取るように、一美の舌を重ね上げた。
それから、一美の目が、普通ではない事を兼人は、悟るしかなかった。
なかなか、一美の体は、兼人を離そうとしなかった。逆に、兼人は彼女の体を激しく求めようと、もぞもぞと体を動かす。
何だろう、一美の体も熱くなっているこれはもしかして、一美も求めているのではないか。そう考えてしまった。
「ねえ、どうしたの?」
と一美は、兼人が動かない事に気付いていた。しかし、兼人が口にした言葉は、
「私は、一美さまの側を離れません。それは、あなたを、一生愛したいと思います。それに私は、あなたがどう言う試練に立ったとしても、支えようと思っております。」
それに、一美の体に触れていた兼人は、自分の来ている服を脱ごうとして、一旦、体を離し、次々と服を脱ぎ捨てた。
まるで、一心不乱に何かをかなぐり捨てるかのようである。それを見ていた一美は、自分の体が熱くなっている事を感じ取っていた。
一美自身も、服を脱ぎ捨てた。それは、自らの意思で、愛する人を守ろうと言う、彼女の気持ちが表れていた。何かの形はどうであれ、人には愛する心がある限り、そして、その相手がいる限り、何人にも譲ってはならないと言った事を意識するようになったのかもしれない。
一美は、その兼人の心に火が付いたのだと、感じ取っていた。だから、全てを受け止めようとしていたのである。
一美の体には、めぐっている血が沸き上がってきた。それだからこそ、一美は求めたかったのかもしれない、自分の愛する人を…。それを考えれば、自然の行為だった。
一美の体の変化に、兼人は疑問を感じていた。
「そ…、それは?」
女性には似合わぬ体のつくり、不思議そうに眺める。一美は顔を赤らめ、
「気になるの?」
と聞く、また、兼人も顔を赤らめていた。すぐに鞄から何かを取りだす。その取りだしたものとは、ゴム状で男性性器を包む「コンドーム」であった。
「こ、コンドーム?」
兼人は、赤らめた顔のまま頷く、
「これを付けるの?」
一美も赤らめた顔のまま、聞く。それに、兼人は頷いた。
「あなたにすべて任せます。」

一美の記憶は、ここから断片的になっている。自分が何をされたのか、兼人の記憶を頼りに話を進めていく。
実は、コンドームを付ける前に、そのものに口を付けた。唇からふれて、その先端の部分を、亀頭と呼び、その部分がまさしく亀の頭のように見えたから、そう言われているが、口に含んだ。その味は、複雑怪奇で表現しがたかった。
全く、表現不能である。苦い、塩辛い、甘い、酸っぱいが混ざったような味である。
(こんな味がするか、これは、何にも例えられないなぁ。)
そして、口を動かし始めた。
「ぅぅぅ」
一美は声を抑えながらも、兼人に答えていた。そして、口の根っこに含んでいく。それに一美は声を上げまいと我慢していた。
「あぁぁぁ。」
しかし、我慢はできたとしても、快楽は湧き上がるものである。湧き上がってしまったら、そのまま上り詰めて爆発するからだ。
そして上り詰めた時、兼人の口に、一美の放った精液が、入ってきた。なんだかその複雑怪奇な味が深みを増した。その味が、兼人の体の中に変化をもたらし始めていた。
そんな事に、気付かなかった一美に、その変化を現した兼人。この2人は、体に龍を宿し、そのとてつもない力を体に秘めて、生きる事を誓ったのであった。

今度は、一美が兼人の男性性器に手を添えて、口に咥えた。こんな行為をするのが一美には初めてで、なんだか、ぎこちないものになっていた。
「一美、こんな事をしなくても…。」
それに、一美は次のように答えた。
「あなたも、私の味を知ったでしょう。私も、あなたの味を知りたいの。」
といたずらっぽく言った。
兼人も耐えた。それに一美は、
「ねえ、私もこんな事をして、はしたない女だと思っている?」
と聞く、一美は何を言ったのか、兼人は、気にしなかった。
「それも、君の一部だから。君だとわかってやっている。だから、君も僕の一部を見たから、気にしなくてもいいと思うよ。」
一美が、その嬉しさで、兼人のやった事を、まるで返すかのように、喉の奥まで飲み込んだ。そして、全てを吐き出すかのように、兼人の男性性器から精液が、一美の口、一美の顔にそして、体中に掛った。背中を除いては。
「うわあぁぁぁぁ。」
何か変化が起きていると一美には感じていた。どうしてこんな事になったのか、一美は思い当たる節に気付いた。あの時、一美の精液を兼人は飲み込んだ事で、彼の体の中に、龍が宿ったのかもしれない。
しかし、龍の全てを吸収した事になるとしたら、一美は思わぬ事をしたのかと思った。それが、一美にとっては、良い事だったのかもしれない。
そんな事を気にしなかった一美は、体を開いて、恭順の意味を示そうとした。だが、兼人は躊躇した。自分1人だけで、一美を独占して良いのかと言う心のしこりが残っていた。
それを、察した一美は、
「どうしたの?」
と聞いた。
「私だけ、あなたの愛を独占するのは、良いのかと思いまして…。」
一美は、
「そんなことは気にしなくていいわ。私は、あなたがいれば、それでいい。私もあなたを好きになっているし、それはあなたも一緒でしょう?」
確かに、兼人の気持ちは一美を愛している事、一美も兼人を愛している。同じ気持であるはずだと、一美は言いたかったのである。
それに、兼人は答えようと、躊躇なく、一美の体に手繰り寄せた。それに、ためらうそぶりは見せない。もう後は、引かない。引こうとしない。後は突き進むだけである。
手繰り寄せた後、兼人は自らの男性性器を、一美の女性性器に、丁寧に挿入した。そのまま、腰を動かす。
「兼人ぉ、私、ずっと前から、あった時から、あなたが好きだったのぉ。」
一美は今までの思いをぶつけていた。そうだと言えば、それに比べ、今の自分が抱いていた事は、何だったのだろうかと兼人は思っていた。
「私も、一美が好きだ。あった時からずっと好きだ。」
あった時と言えば、初めて一美にあったのが、7歳の時だったから、それから9年間ずっと、一美の事を好きだった。それに、一美も9年間ずっと兼人が、側にいてくれた事に感謝していた。
「あああ、兼人のものが当たって、あああぁぁぁぁ…。」
一美は、奇声を上げながらも、一美は兼人の体をしっかりと支えている。
兼人とて一美の体を支えていた。どちらにしても、2人は互いを支え合っていた。
そして、体を抱きしめあうかのように密着し、何時までも離れないと、誓うかのように、口づけを交わす。兼人はそのまま、突き上げる動作を繰り返し、
「兼人、このまま離れないで。強く抱きしめて、これからもあなたの側にいるから。私は、あなたの事が大好きよ。」
と奇声交じりに、兼人に言った。兼人もそれに答える。徐々に、動きが加速する。
「あああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ひときわ大きな奇声が上がり、兼人も一美も同時に、快楽の限界点に徐々に近づいてきた。
「一美ぃ、もうそろそろ、出る!」
と兼人が、信号を出して、
「私も、イくぅぅぅ!」
とそれに答えた。そのまま、一気に兼人の男性性器から、白濁の精液が、一美の体の中に勢いよく注ぎ込まれ、同時に、コンドームの中で一美の男性性器が暴れまわり、精液が流れ込んだ。
2人は繋がったまま、ベッドに横たわっていた。2人とも精液に因って、自分の姿が真っ白になるほどであった。だから、彼らにとって、此行為が、どう言う意味をもっていたのかは、分かっていた。
これでは、子供が出来るのではないか。それでも良いと一美と、兼人は思っていた。だから、一美は彼を受け入れたのであった。
これから何をするべきなのか、そして、この地域を如何にして守るべきなのか、2人は考えていた。

その頃、護衛に回っていた凛、茜は、両親に呼ばれていた。
「大波の動きは、これから加速していくだろう。一美殿は、この広州を守る為には、自分の命すら投げ出すほど責任感は強い。君達はどうするのか、聞いてみたい。」
と父親の仁部友信義が、凛と茜に質問をしてみた。
「父上、私たちは、一美さまと共に死を覚悟する所存です。私たちは、今までこのような事態を放置してきた大波政府はもう、政治の舞台には立てないと考えます。これは、私達の考えですが、この状況は、今まで、私たちの事を考えず、自分達の私欲を優先しております。これ以上、我慢することはできません。」
と凛が答える。そのまなざしは鋭く光っており、一美も彼女達に、経済を教えようと考えたほどであった。だから、一美の考え方が浸透していると信義は考えた。
「父上、私たちは、一美さまを守り、そして、この難局を乗り切っていきたいと思います。」
と茜が答えた。
「分かった。そなた達の考え方は分かった。」
と答えていた。

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