ブータン国王、被災地を訪れる。

本日の話題は、「東日本大震災関係」よりほっとするお話を…。
 
3月11日の震災以降、多くの海外首脳が被災地を訪問されたのですが、今回は中でも王族の長と言うべき、王様が被災地を訪問されたと言う事です。王様の名前はワンチュク国王、国家名はブータンです。
 
そこで、今回は、このワンチュク国王が統治するブータンと、「幸せ」を中心とした生活とは何かについて考えていきます。
 
お題は2つに分けてみます。1つ目は、王様の住むブータンと、そこで計っている、GNHについて、2つ目は、日本の現状から見える課題と、歴史をからませてみたいと思います。
 
本日は、1つ目の王様の住むブータンと、そこで計っている、GNHについてお話します。
 
ブータンと言う国家はどこにあるのか、インドの北東側と中国チベット南南西側に挟まれた小さな国家です。その歴史はアジア国家の中では、吐蕃国王ソッツェン・ガンポ王(7世紀)に、記されたのが最初と言われるそうです。
現在のワンチュク氏が国王(実際には、ワンチュク王家)となるのは、明治41(1907)年と言われております。おもに歴史で登場するのは、実際に北側で国境を接しているチベット政権(王権)との戦争が多く、特に元和2(1616)年に、ガワンナムギャル氏が座主職をめぐる内紛で、南方のブータンに逃れた事をきっかけに政権を樹立して以来。慶安2(1649)年まで33年間も続く事になります。そのあと、正徳4(1714)年を最後にチベットからの攻撃は終息したのですが、19世紀以降にイギリスの保護下に入り、昭和24(1949)年に独立して、現在にいたいります。
国連加盟番号は128番、昭和46(1971)年の加盟です。
現在の国王であるワンチュク国王は本名を、ジグミ・ケサル・ナムゲル・ワンチュクと名乗り、ブータン王国第5代目の国王として、国家統治に励んでいるそうです。
実は、このブータンでも平成2(1990)年に反政府運動が激化したと言う歴史があり、父親のシンゲ・ワンチュク前国王を大いに悩ませました。宗教ではチベット佛教を国教とした国家です。
 
このブータンが、一番世界から注目された指標として、GNHと言うのがあります。正式には国民総幸福量と呼ばれるものです。かつて指標とされた国民総生産(GNP)、現在の指標である国内総生産(GDP)とは異なり、金銭的・物質的豊かさを目指すのではなく、精神的な豊かさ、つまり幸福を目指すべきだとすると発想から出てきた指数です。
これが、平成19(2007)年に改めてシステム化される事になります。
 
これに当たり、2年をかけて調査をしたのですが、人口67万人のうち、合計72項目の指標に1人あたり5時間の面談で調査をするのですが、8000人を歴年変化や地域ごとの特徴、年齢層の違いで把握します。ブータン人口のおおよそ80分の1に当たる人々が参加していると言う事です。
その中で、9項目について調査を行います。それは次の通りです。
 
1.心理的幸福
7.良い統治
8.生活水準
9.自分の時間の使い方
 
と言う順番だそうです。これには、GDPでは計ることができない要素が含まれております。それが、心理的幸福です。この場合は正・負の感情
 
正の感情の場合
2.満足
3.慈愛
 
負の感情
 1.怒り
2.不満
 
を心に抱いた頻度を地域別に聞き、国民の感情を示す地図を作るというのです。どの地域のどんな立場の人が怒っているか、慈愛に満ちているのか、一目でわかるのだと言うそうです[1]
 
これを、作り上げた一人であるカルマ・ウラ氏は、
 
「経済成長率が高い国や医療が高度な国、消費や所得が多い国の人々は本当に幸せだろうか。先進国でうつ病に悩む人が多いのはなぜか。地球環境を破壊しながら成長を遂げて、豊かな社会は訪れるのか。他者とのつながり、自由な時間、自然とのふれあいは人間が安心して暮らす中で欠かせない要素だ。金融危機の中、関心が一段と高まり、GNHの考えに基づく政策が欧米では浸透しつつある。GDPの巨大な幻想に気づく時が来ているのではないか[2]。」
 
と述べているそうです。
 
さて、次回は日本はどうだったのかについて述べてみたいと思います。

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