桜咲く? 吉野のめぐる初詣タビ 16

本日の話題は、2本あります。最初の記事は、「鉄タビ」から「桜咲く? 吉野のめぐる初詣タビ」の第16回です。さて、私と父は、蔵王堂の近くに戻ってきました。

ここで、気になっている人もいると思いますが、「吉野って、葛粉が有名ではなかったのでしたっけ?」と、NHKの連続テレビ小説で18年前に竹内結子さんが演じた「あすか」にも登場したことでも知られておりますが、それ以前から吉野葛は知られておりました。
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では、「葛」そのものについて、ご紹介していきます。貝原益軒の菜譜や大蔵永常の製葛録には、もともとは救荒食糧として認知されていて、冷めにくく、冷えると固まる性質を利用して、和菓子や洋菓子の生地や料理のとろみつけの材料などの用途に用いられ来たとされておりますが、デンプン質が根に集まる冬が収穫の再生期を迎えるとされております。
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なお、ウィキペディアでの紹介ですが、実は、冷えて固まるというのではなく、新鮮且美味しさを追求するためには、常に温度管理をするということを心がけることが大切となると、葛専門店の店主は仰っていました。
この理由は2点あります。1点目は舌触りの変化、2点目は色の変化です。1点目の質が落ちてしまうと、舌触りが悪くなってきます。それゆえ、舌触りをよくするために、温度を一定に保つだけでなく温かいまま出すというのが効果的だということになります。2点目は、時間と温度は反比例の関係に有り(どれでも言えますが)、温度が下がるほど、時間が経っていくというのが、食物の常識と言えるものです(中にはそれに当てはまらないものもありますが)。
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実は、この葛はその辺に敏感で、時間が経つと白くなるのです。これが、どういうことかといいますと、実は味とも関係してくるのです。実際に、葛の質は、味にも直結してくるのです。つまり、作るときには温度管理に注意するということが、求められるのです。
また、葛粉は薬効を持ち、体を温め血行をよくするため、風邪引き(葛根湯)や胃腸不良の時の民間治療薬として古くから利用されてきており、有効成分としてイソフラボンが含まれています。
イメージ 4さて、実際に自生する葛自体は、葛粉として用いられますが、元は山芋などの類と似ているのですが、実は繁殖力が強いことでも知られております。この画像は、高速道路のインターチェンジで、撮影したものと思います。その画像でもわかるとおり、蔦ではっていくのがすごいと言われております。
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それで、葛粉ですが、これを作るのも大変で、根を繊維状に粉砕し、真水で洗い、その絞り汁をためてデンプンを沈殿させることを繰り返していきます。アク抜きと沈殿を数回繰り返し、不純物を取り除き、最終的に良質なデンプン部分だけを取り出し日陰干しで乾燥させて製品と言われているために、良質の葛粉を作るには、単純作業だが手間ひまと根気が必要とされております。
イメージ 6その良質の葛粉で作っている料理には、「葛切り」と「葛餅」という種類があります。
いま画像にあるのが、「葛餅」の作成工程です。完成すると次のようになります(下の画像)。
イメージ 7イメージ 8次は、「葛切り」ですがこの工程も、似たりよったりです。完成は下の図です。
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これを器に盛り付けます。それが下の図です。
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そして、完成したものを並べて食べます。実は、ここにも温度管理の極意が、実は器の方も温めているのです。温めて食べるので、美味しさを出すための極意です。
イメージ 11そこから、店内も撮影してみました。店の中は、まるで吉野杉が使われているみたいですね。

と言うことで、次回「17」からは、もうひとつの特産物、吉野杉について迫ってみます。それでは。