子供たちが、おびえているのは…。

皆様おはようございます。本日の話題は2本あります。最初の記事は「∟車両部(新近畿車両)」ではなく、入れ替えを継続して、「がんばろう熊本【熊本大地震関連】」の記事を、2本目に「∟車両部(新近畿車両)」の記事を回します。本日は休日なのですが、3本目を追加する予定も立てております。

では、さっそく記事に移っていきましょう。一昨週に発生した前震から本日で15日目にあたります。今回は、その舞台となった熊本県内で暮らす小学生たちなどの子供たちが主人公です。
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4月22日の2本目の記事で、熊本県南阿蘇村におきまして、自主的にボランティア活動をしている被災者の子供たちのことを紹介させていただきました。彼らも今回の2度の地震を経験している子供たちの一人ということになりますが、彼らは、自分たちがやらなければという意識が強いという特異な一例といえるのかもしれません。
さて、今回の地震の「前震」が起きた時刻を、皆様は覚えていらっしゃるでしょうか。なぜ、この問いを発したのかといいますと、今回の記事と大きくかかわってくるのが、発生時刻が子供たちに与えた影響に大きくかかわってくるのです。

その前に、この言葉をご存知の方が多いのですが、「トラウマ」という言葉です。実は、どの年齢に一番多いのかというところから、話を掘り起こしていきましょう。
その『トラウマ』ということが、どうして起こり得るのかという点を、詳しく話していきます。

『トラウマ』は記憶の発達と関係しております。記憶が形成されるのは、3歳にその元となる表象が形成されます。その時期から、記憶が確定する5歳までに、悪い意味での衝撃的な出来事に遭遇、または、体験したことが記憶されてしまい。そのことが悪い記憶として残ることを指します。
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この話で、どうして子供のみに着目したのか…、実は、子供の性格の形成と、記憶が関係している部分があるからなのです。実際に、子供の性格というのは、両親の性格が遺伝してくる要素と、育った環境が影響を与えるという要素から成り立ってきます。
今回の地震は、前震と本震を合わせて、震度7が2度も大きな地震が襲ったことを、体験してきた子供たちとっては「トラウマ」になってしまってもおかしくないのです。
中嶋渚さんのお子さんを一例としてお話します。

小さな地震でも「ガタガタさんが来る」とおびえる。(原文抜粋)

と、これに見てみると、地震のみならず、水害を経験し逃れた子供にも、火災を経験し逃れた子供にも、同じことが言えます。
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しかも、もう一つ気になる行動を、そのお子さんがされているというのです。ここで原文の記事からもう一つ、

以前は1人で寝ていたが、今は近くに人がいないと眠れない。(原文抜粋)

これは、動物行動学者アドルフ・ポルトマン(1897~1982)は、幼少期の子供の行動を『愛着行動』と定義付けております。難しいのかもしれませんが、簡単にかみ砕いていくと、「べったりと甘える」ということが当てはまります。しかし、このお子さんの場合は、「一番大事な人が消えてしまうのが怖い」という恐怖を経験したことによって、心理的にストレスがかかり、親の存在をより強く感じ、「失いたくない!」という気持ちが強く働いたための行動とみるのが正しいかもしれません。
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では、こちらの例も、前震の発生時刻、入浴中に遭遇したという方も多かったと思われるのですが、益城町で被災された40歳の男性のお子(次男)さんについてですが、入浴中に前震の揺れに遭遇し、その結果、お子さんは入浴できなくなったといいます。おぼれたのが原因で、それ以来、「水が怖い」という「トラウマ」を抱えているそうです。
前震が発生した時間は午後9時半の4分前。入浴していたお方が多かった可能性がある時間帯、または就寝されていたお方も一部にいた可能性があります。

これについて、時事通信の4月27日配信の記事で、西原村で看護活動に当たっている日赤チームの看護師酒井さんにお話を伺ったところ、

「もう来ないと思っていたところに来た2度目の震度7(西原村は午前1時25分の本震で震度7を観測、そのためにこの表現となっております)が『また来るのでは』と強いストレスになっている」(原文抜粋)

と分析しております。

それを考えていくと、実際に子供の抱える負担が大きいことは事実であり、子供の発達心理にも大きな影響を与えることは事実といえるかもしれません。5年前に発生した東日本大震災では、小学生が「トラウマ」を抱えて、「愛着行動」をとるといった事例も報告されておりました。これを考えると、子供たちの心理状態は、かなり苦しいと考えることができます。

私たちにできることは、何があっても「大丈夫だ」ということを、子供に伝えることだといえます。リーダーとなる子供たちは、「大丈夫!」と声をかけ続けることが大事だといえます。

がまだす!

そう、これも掛け声なのかもしれません。

ということで、次回は今回の地震で活用された『ネット』の支援システムの功績と、その課題について取り上げます。それでは。

参考文献:北尾倫彦編『子供の心理と教育』 創元社出版 昭和60年第1版発行本より引用しました。