ボランティアバスは違反とは…後編

本日の話題の3本目は、「がんばろう熊本【熊本大地震関連】」から「ボランティアバスは違法とは…」の後編をお届けします。昨日の続きとなります。前回の記事では、ボランティアバスが違法であるのかの実態等を取り上げました。
今回は、
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ボランティアバスを頼っているボランティア側の視点が焦点となります。

さて、毎日新聞社の取材によると、違法とならない条件は、参加費を徴収しない、または公募をしない顔見知りの状態で、バスに同乗するという方式を上げております。

これに関して、「さくら法律事務所」の記事では次のように指摘します。

違法にならないのは参加費を徴収しない。
これは兵糧攻めだ。

と表現したうえで、

公募せず顔見知りだけで同乗もOK。
顔見知りだって、例えば町内会なら数十人にもなる。それで、交通費と宿泊費を集めて行くの
はいい。顔見知りが数グループ集まってというのはどうか。これはダメ?
顔見知りかどうかって、どういう基準なんだ。概して規模が小さい。そうかもしれない。でも、
規模が小さいかどうかで、集めた交通費や宿泊費の法的性質(一時預り金)が変わるわけ
じゃない。

と、かみ砕くと、「知り合いの場合なら車で行ってくれ、というの同じではないか?」ということになるのです。そこについて、次のポイントを上げております。
ここで、説明していなかった「報酬」という言葉がキーワードとなってくるのです。

旅行業法施行要領には旅行業法2条1項の「報酬」について以下のような規定がある。
(1)事業者が法第2条第1項各号に掲げる行為を行うことによって、経済的収入を得ていれ
 ば報酬となる。
(2)企画旅行のように包括料金で取引されるものは、旅行者から収受した金銭は全て一旦
 事業者の収入として計上されるので
、報酬を得ているものと認められる。
(3)行為と収入との間には直接的な対価関係がなくても、以下に示すような相当の関係があ
 れば、報酬を得ていると認められる。
 (例1)旅行者の依頼により無料で宿を手配したが、後にこれによる割戻しを旅館から受け
  ている場合
 (例2)留学あっせん事業等、旅行業以外のサービス事業を行う者が、当該サービスに係る
  対価を支払う契約の相手方に対し、その見返りとして無料で運送又は宿泊のサービスを
  手配している場合

ということのようです。かみ砕いて説明すると、(1)は、ツアー旅行を行う上で、添乗員等に支払う給与と直結することから、ここでは、「脱法的な旅行」は取りやめという形になっています。(3)は、誰かに依頼するなどの行為を認めているものですので、「報酬」となるということだと理解できます。

ところが、謎は(2)です。「さくら法律事務所」の記事には、

(2)では、「企画旅行のように包括料金で取引されるものは、旅行者から収受した金銭は全
て一旦事業者の収入として計上されるので」としているので、「包括料金」になっていなけれ
ば「報酬」に当たらない。
「包括料金」とは何か。「企画旅行のような」とあるが、「企画旅行」
であっても、交通費だけということもある。
交通費と宿泊費だけということもある。これは個
別ではないのか。これでも「包括」なのか。
「旅行者から収受した金銭は全て一旦事業者の収入として計上される」とあるが、預り金であ
っても「収入」になるのか。
「収入として計上されるので、報酬を得ているものと認められる」と
いうのは詭弁ではないだろうか。

と、これは、範囲の広げすぎ戸ともとらえられるというのが、法律の専門家が見た見解といわれております。

では、ボランティア側はどうなのか、「NPO法人 被災者応援 愛知ボランティアセンター」さんのブログ記事から拾ってみます。実は、ボランティア側でも、こんな出来事が起きていたことがわかってきました。

今回の一連の地震が発生する3か月前、マイクロバスを使用した「ボランティアバス」の運行自体が「道路交通法違反」と指摘されたのです。つまり、彼らからしてみれば、二重の打撃となったことにほかなりません。

代表の久田さんはこのように指摘しております。

1)ボランティアバスツアーの減少(あるいは激減)
2)旅行会社が代理店となり、観光バスを使用した参加費の高額なボランティアバスツアー
3)友だち、知り合い同士による乗用車の相乗りボランティア。これは旅行業法にも道路運送法にも関係しませんので、問題にはなりません。参加費をかなりさげることができます。しかし、ドライバーさんもおそらくいっしょにボランティア活動をされますので、交通事故などの危険性はかなり高くなると考えられます。

つまり、「ボランティアバスをビジネスにしたい」という旅行株式会社の思惑が透けて見えてくるという格好になるのです。特に、

2)旅行会社が代理店となり、観光バスを使用した参加費の高額なボランティアバスツアー

が、本当の狙いとするなら、NPOが手配する「ボランティアバス」は、収益の観点からしてみれば、邪魔な存在ということは十分考えられます。
構図から考えてみて、ビジネスチャンスがあるなら、どんなことをしてでもいいという考え方が、旅行株式会社側から見えてきてしまうのです。

久田さんは、次のように結んでおります。

復興庁や総務省として、ボランティア団体が法令を遵守しつつ、ボランティア参加を促すような、参加者の負担を軽減を図る措置を講じられることを求めていきたいと考えています。

確かに、そうでありたいと、願う気持ちは同じです。今、熊本県内の被災地では、本日で前震から2か月となる中で、仮設住宅に移る人たちが出ている一方で、不自由な暮らしを続けている被災者も多いのが実態です。
そのためには、NPOが踏ん張って、「ボランティア活動」がしやすくなる方向にシフトしない限り、行政手動の復興だけでは追い付かないことも起きる可能性があると、考えなければならないならなくなります。

がまだす!!

この言葉を、ボランティアの皆さんに届けたいものです。さて、結びとして、「さくら法律事務所」の記事で〆ます。

旅行業法施行要領のおかしな要綱をなんとかすればいいのではないか。

まさに、「ボランティアバス=旅行」とするのはおかしいと考えなければならないのかもしれません。

善意とビジネスは両立しない!!!!

これが答えだと私は考えます。

ということで、いかがでしたでしょうか。ご意見、ご感想のある方は、コメント欄に書き込んでください。

さて、次回の記事に移りますが、次回記事は、「阿蘇鉄道は蘇るのか?」を3日間連続の「上中下」編でお届けする予定です。次回をお楽しみに。それでは。

参考:

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