イギリスのEU離脱で浮き彫りになる問題

本日の話題の2本目は、「今の社会はどこへ向かう」の第2回、今回のテーマは、イギリスのEU離脱で浮き彫りになる問題について、取り上げます。

昨月の23日、まさかと思われた方は多いと思われますが、世界も驚かせた「イギリスのEU離脱」が決まったのは、この日のことです。
それから1月余りがたち、日本を含めて世界各国に影響がじわじわと、広がりつつある様相を呈しております。なぜ、「EU離脱」を選択したのか、今となっては、「離脱派の甘い言葉に乗せられた」という批判の声が巻き起こったというのが、多くのイギリス国民が抱くことだといえるのかもしれません。

今までの「離脱さわぎ」がなんだったのか、本日はそれについて掘り下げてみようと考えております。
焦点とするのは3点、1点目は、「離脱したかった本当の理由は?」、2点目は「そもそも離脱に反対した地域で問題となったこと」、3点目は「今後の経済的な影響と政治的な影響」についてです。

1点目に挙げた「離脱したかった本当の理由は?」についてです。これについては、世代間で大きな意識の差があったのは事実で、『ジェネレーションギャップ』にも例えることができるとされております。もともと、40代以上と40代以下で、大きな差が生まれているとされており、ナショナリズムが一番強いのが60代以上の高齢者で、「大英帝国」という栄光を捨てきれないから、主権を脅かされた英国の衰退を危惧したということが考えられます。ただ、20代、30代の若い世代では、「EU=ヨーロッパ世界」という意識があり、むしろ、「EUからの離脱=常識外れ」ということにつながったのです。

投票が成立し、開票がなされ離脱派が勝利した翌日、元ロンドン市長で現イギリス外相に就任した離脱派のリーダーの一人、ボリス・ジョンソン外相が、若者に取り囲まれて「恥を知れ」を示す「Shame On You!!!!!!」を浴びせられていたのです。
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さて、内閣の顔となった、テリーザ・メイ首相は、バランスを取るために、外相に離脱派を起用した意図は何か、おそらく答えは、二つあると考えられます。一つは、「自分でやったことを投げ出すな」という意味です。
実際にリーダーとして、離脱派を支援したボリス・ジョンソン氏は、保守党総裁選挙の時に、「自分が選挙には出ない」と公言したことが発端で、彼に対しては、「いやだといわれて、めそめそするなら、さっとやっていけ」という意味があったのかもしれません。
もう一つは、「外交の厳しさに、耐えられるか」を突きつけた格好とも取れます。
少し脱線しましたが、実際にギャップは相当なもので、実際に高齢者で低所得、低知識の労働者階級が、今回の離脱派要員を構成したと考えられます。

2点目は、「そもそも離脱に反対した地域で問題となったこと」では、、今回の「離脱騒動」で一番割を食ったのは、実はスコットランドと、ロンドンを含めた海外に開かれた地域です。実際に離脱派ではなく、残留が多い地域は、最悪のシナリオが描かれていたといっても過言ではなありません。
昨年の平成27年に、スコットランド独立運動が起きております。この独立運動では、EU加盟を前提条件に、離脱しないということを、キャメロン前首相と確約したのです。今回の事態で、前提条件が覆ってしまった今、スコットランドは再び独立運動に傾くという事態に発展しております。
今回の事態は、独立してEUに再加盟する、再加盟するのはロンドンも気持ちとしては同じ事といわれているのです。
が、それは、イギリス事態の分裂も同時に招くといわれております。「EU離脱=英国の崩壊」と直結するとみている向きもあり、予断を許さないのです。

3点目は、「今後の経済的な影響と政治的な影響」についてですが、実は、成都での国際会議でも取り上げられていることで、今回は大切な事件として取り上げられているとのことだそうです。
まだ、実態を考えて見ると、影響がどこまで及ぶのかは未知数です。

毎日新聞は「主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の焦点は、英国の欧州連合(EU)離脱判断で揺れる世界経済の安定に向け、G20各国が明確な処方箋を示せるかどうかにある。」と表記しております。

まあ、これからどうなっていくのか、まったくわからない事態が進行する中、予想もしない一つの出来事が、きっかけとなって解決に向かうことも十分あり得ます。
これからどう見ていくのか、それぞれの地域にどういう影響を与えていくのか、それについては、まだ何ともできない状況です。

ということで、「答えは何だ?」というのは、今のところは禁物とみるべきでしょう。ということで、本日はここまでとします。それでは。次回は「中華人民共和国の舌を伸ばす南海の地域とは⁉」についてお話します。