名列車列伝特集 12-14「東北圏内の寝台特急の発展に貢献した名特急! 14」

(N)本日の話題の2本目は、「名列車列伝特集」の「はくつる」編の第14回ですが、本日は、「北斗星」を越える新列車の誕生についてです。話は、平成10年に飛びます。
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(Kt1641F)今回は、今でも、その列車を冠したツアー列車が運転されておりますよね。それも含まれるのですか?
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(Hs1208F)それも含めてお話をお願いします。ということで、「名列車列伝特集」より「東北圏内の寝台特急の発展に貢献した名列車!」の第14回です。
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(クハネ583型)さて、定期列車の運用を奪われてしまった私は、臨時列車として運転を続けておりました。実は、平成10年には、東海道本線で後継車両が登場した後、平成10年3月1日改正で、寝台特急列車に関して大きな変化があったのは、「北斗星」でした。前年の平成9年3月22日のダイヤ改正で、「あけぼの」にも変化があったのですが、それも併せてお話していきます。実は、その年に秋田新幹線が開業したことにより、それまで、小牛田・新庄経由だった「あけぼの」のルートが一部重なっておりました。そのため、「あけぼの」のルートを上越・羽越本線経由にしていた「鳥海」に譲り、「あけぼの」は最終的には、平成24年までの廃止に至るまで、羽越本線をひた走っておりました。そういえば、ナレーターさんもご覧になったことがありますか?
(N)そうですね。私も最晩年の姿を捉えたことがあります。
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(ED75型)ただ、それだけではなく、この年の改正は「北斗星」にとっても大きな出来事でした。実は車掌室を備えた車両1号車と11号車に設定されている車両で、オハネフ25型という客車があるのですが、それ以外の車両を、すべて個室で固めているのです。ここで、初めてお越しのお方や、鉄道に関して分からない初心者のお方に説明いたします。実は、形式名は24系という客車ですが、この車両は、電源荷物車両をカニ及び、カヤという形式名としております。「ニ」は文字通り、「荷物」を現しますが、「ヤ」は何かといいますと、荷物輸送を行うと想定していない車両を指します。
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(EF510型)続いて、A寝台車に使用される車両は「ロネ」と呼ばれます。「ロ」は、3等級制度の2等を意味した「いろはにほへと」の2番目、「ロ」のことを指しております。そして「ネ」は、「寝る」から転じて寝台車という意味があります。続いてはB寝台の「ハネ」ですが、「ネ」は先に説明したので、省略し、「ハ」だけに関して述べます。「ハ」は3等級制度の一番下に当たる「ハ」です。これも「ロ」と同じく、「いろはにほへと」からとったものです。問題となるのは「フ」ですが、これは車掌室を備える車両全般に使われます。ただ、車掌室を備える車両が必ずしも最後尾とは限らないこともあり、ややこしい部分もありますが、主に最後尾を担当する車両は、必ず「フ」を着けた車両がいるのが特徴です。
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(クハネ583型)さて、食堂車ですが、これは食堂を意味する「シ」が使用されるのが一般的です。ビュッフェはどうするのか「ビュ」としないのか、と疑問を持たれるお方もいます。または、カフェテリアだから「フェ」でもという意見もありますが、実は、座席との合造車両が多かったことから「ハシ」という形式名を使用しておりました。では、平成10年ダイヤ改正で、どういうことになったのかといいますと、A寝台個室が1両で8号車に、A寝台とB寝台の合造車両が2両で、9と10号車に、食堂車は1両で7号車、それ以外のB寝台はすべて個室車両となり、1号車と11号車を除く2号車から6号車までが一人か二人用の個室が当てられたのです。それは、店員を個室で固めることで、プライバシーの確保を優先させたという結果となりました。
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(EF510型)ところが、それを上回る列車の開発がひそかに進められていたのです。それがE26系寝台客車「カシオペア」です。実は、「カシオペア」は今までの「夢空間」で製作された特別室を1室と、ツインルームを2室しか設けなかった車両での課題、そして、今まで異なる2階建ての車両の技術を基にして、製作された展望車両A寝台スイート車両を2両、A寝台2人個室を8両、食堂車、ラウンジ兼電源車両を組み込んだ12両編成とした列車で、それぞれ寝台の名前には、「カシオペア」が冠として付属して「カシオペアスイート」、「カシオペアツイン」、「カシオペアコンパートメント」という呼び名で、車両が製作されました。そして注目のダイヤは、寝台特急「北斗星1・2号」の前に、運転をすることになりました。下りは午後4時20分上野駅発、札幌駅着は午後8時55分、上り列車は、午後4時21分に札幌駅発、上野駅には午前9時21分着となっておりました。これに合わせて、「北斗星」は到着時刻が20分から30分近く伸びていて、札幌駅着の「1号」が9時20分、上野駅着の「2号」が9時35分と遅くなってしまいました。
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(Hs1208F)それに合わせて、「北斗星」の1往復が不定期運用に格下げされたと聞きましたが、それは、どういうことでしょうか?
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(ED75型)それは、「カシオペア」の登場により、北海道直通の旅客需要が頭打ちになったという現実があったからです。確かに、ダイレクトで行けるようになったのは、よいことですが…。所要時間が午後5時に出て、翌朝9時着というのは、航空機とは比べものになりませんし、何しろ使用されていた車両もこれに追い打ちをかけることになるのですが、24系25型客車はしょきしゃりょうで、昭和50年製造が多く、東北にはそのお下がりが来るため、さらに耐寒耐雪工事を怠ってきたという部分も露呈しており、それが寝台特急「北斗星」のリスクとなってきていたのです。
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(Kt1641F)ということは…。つまり、寝台特急「北斗星」の車両置き換えという形で?
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(クハネ583型)それも考えられていたのですが、それと同時に、東北新幹線の延伸工事が急ピッチで進もうとしていました。それが、この改正からなんと4年後のことです。まあ、そのことについては、「はつかり」編でもやっていますが、実はその影響は「はくつる」たちにも及んでいました。昭和55年以降、寝台特急の客車が製造されない状態だったこともあり、寝台特急の需要が低くなると予想したJR各社は、寝台特急の削減に踏み切っていく事になります。それは、主にビジネス客の減少、そして、家族での旅行形態の大幅な変化などによる需要の低下が背景にありますが、そのほか、温度変化の激しい北海道と首都圏を結ぶ列車としては、製造から20年もたった車両を使い続けるのは困難というほかありません。
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(ED75型)そのためか、寝台列車の数の削減は、新幹線が発達した西日本だけでなく、東北新幹線でも行われることになりました。楚の第1弾となってしまったのが、「あけぼの」の事例で、次に、東北新幹線の八戸駅延伸で対象となったのが、「はくつる」でした。その話を聞いたときは、私も思わず、目を丸くしました。しかし、八戸駅まで延伸するとなったら、寝台特急の運転は不可能と、JR東日本の上層部は見たのかもしれません。そんな中で、北海道直通をやっていた「北斗星」と「カシオペア」は生き残ります。次回は、そのお話を中心に、EF510型さんとともに見ていきましょう。次回をお楽しみに。それでは。
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(Kt1641F)しかし、「あけぼの」のお話もまだですよね。
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(EF510型)その通りで、次回のお話で少し触れていきますよ。それでは。次回をお楽しみに。