名列車列伝特集 13-11「紀伊半島の縦断した名特急11」

(N)さて、本日の話題の2本目は「名列車列伝特集」の「くろしお」編の第11回となります。さて、本日の話はディーゼル特急から電車特急への脱皮という難題に取組んだお話です。
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(Kt1641F)で、本日から話が系統分離が起きるのですよね。
(N)その通りです。どうなるのか見ものですね。
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(Hs1208F)さて、「紀伊半島の縦断した名特急」の第11回です。今回から初登場してくれるお方がいます。どうぞ!
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(クハ381型)皆様、今回のシリーズでは2回目の登場となります。初めの登場は第9弾「まつかぜ」編で、その時の「やくも」で登場して以来です。今回は「くろしお」で登場しますので、よろしくお願いいたします。
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(キハ82型)さて、昭和53年10月の紀勢本線の新宮部分電化の話の前に、この381系電車の開発に関するお話から始めます。実は、特急「しなの」が運転されていた中央西線は名古屋駅から木曽の山々を越えるため、強力な動力が必要とされておりました。同時にですが、曲線の連続する区間も抱えていたため、同区間のスピード強化も課題となっておりました。そこで、特急用車両には、低重心にするためエアコン機器を床下に装備するなど大胆な改良を加えておりました。実は、紀勢本線の区間にも、海岸線を走る区間が多数あるため、この路線を克服ために導入したのが、381系電車だったことになります。さて、導入した昭和53年10月のダイヤでは、上下区間で奇数偶数の組み合わせとなりますが、紀勢本線に関しては、少し違う事情がありました。
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(クハ381型)実は、下りが天王寺駅行き、上りが白浜及び新宮駅行きとなっていました。これには、紀勢本線の起点が大きく関係しておりました。東側を上りとするのは、現在の常識ですが、「くろしお」の起点から考えると、系統分割は少し違うことになってしまったのです。実は、「くろしお」の運転本数は、白浜駅行きが2往復で1往復が季節列車隣、新宮駅行きが7往復で1往復が季節列車の合計9往復体制となり、系統分割で誕生したのが「南紀」で、それを82系気動車先輩が受け持つことになったわけです。
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(Kt1641F)それって、名古屋駅始発のお客様なら行先と上り下りの号別がわかりますけど、天王寺駅発着の場合は混乱したのでは?
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(キハ58型)特急なら固定されておりましたが、急行の方は複雑怪奇な号数の付け方になってしまいました。実は、その餌食となったのが、「きのくに」です。この「きのくに」は天王寺駅始発終着列車だけでなく、紀伊田辺駅の上り列車が1本存在しておりましたから、ややこしすぎる結果となってしまいます。「きのくに」は天王寺駅から新宮駅までが天王寺駅行きが6本、新宮駅行きが5本、天王寺駅と椿駅を結ぶ便が1往復、天王寺駅と白浜駅までが、天王寺駅行きが5本、白浜駅行きが6本という割合となり、上りのみの列車で、紀伊田辺駅と新宮駅を結ぶ列車が1本存在しておりました。これにより、鳥羽駅延長便を含めた「きのくに」の総運転数は9往復となりましたが、これは、天王寺駅から名古屋駅までを走る紀伊半島を縦断する急行の廃止も意味しておりました。
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(クハ381型)これは、電化した後の影響が残ったのですが、実は前回もお話した通り、急行は気動車で運転されることになったわけです。ところが、昭和55年のダイヤ改正で、天王寺駅と白浜駅を結ぶ「くろしお」が、「きのくに」の格上げで3往復増発し、10往復の大台に載せてきたのですが、その犠牲となったのが、急行列車たちだったわけです。
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(キハ82型)実はその関係で、急行「くまの」が廃止される結果となります。これは、京都などの府内からの熊野方面に向かう需要が低下したことも大きな背景にあります。実は高速バスの需要が高くなってきていたこと、それと、私鉄の攻勢も強かったこともあります。その中で、何とか命脈を保ったのは、「志摩」です。これは、近鉄京伊特急が賢島駅まで延長されたこととも関係しておりまして、それにより需要が低下したというわけです。
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(クハ381型)そして、急行「しらはま」にも変化が起こり、白浜駅までの区間をカットしたうえで、名古屋駅始発列車は奈良駅からの区間を大幅短縮し、名古屋駅と奈良駅間の「かすが」として、京都駅始発列車は和歌山駅発着の「紀の川」として、命脈を保ちます。その後、急行「きのくに」がついに吸収されることになりますが、「きのくに」には、南廻線内特急に影響が出るとされておりました。それが次回第12回でのお話となります。昭和60年のダイヤ改正で、全線特急時代に入るまでのわずか5年の出来事をお話します。
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(Kt1641F)ということで、次回をお楽しみに。