名列車列伝特集 13-15「紀伊半島の縦断した名特急15」

(N)本日の話題の2本目は、「名列車列伝特集」の「くろしお」編のお話ですが、今回は特急「南紀」編のお話をしていきます。
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(Kt1641F)実は、パソコンデータの移行作業で遅れてしまいましたが、今回から本線再開となります。申し訳ございませんでした。
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(Hs1208F)それで、今までのあらすじとなります。さて、白浜口を起点とした形で戦前から運転を開始しておりました。それで特急でもなければ、急行という指定もないへんてこな車両で運転されておりました。しかし、紀伊半島の縦断を果たすしたのが、戦後に入ってからでした。特急列車の登場したのは、昭和40年に入ってからになります。ということで、第15回では、「南紀」のお話をしていきます。それでは、皆様よろしくお願いします。
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(キハ82型)久しぶりの語りです…、「南紀」がメインのお話です。実は昭和62年のJR7社分割民営化の中で、JR東海は新しい特急車両の登場を考えるようになりました。実は、JR東海は何を考えていたのか、それは、特急「ひだ」との関係が大きくかかわってきます。本当を言いますと、「ひだ」編で紹介するので簡単に説明します。JR東海の特急は82系気動車は昭和36年のダイヤ改正で大量投入した関係から、車両の老朽化は避けられそうになく、新規設備…行ってしまえば、次の時代(平成)に対応した座席システムと、サニタリーシステムを備えた車両の製作が必要となってきたのです。そこで、開発されたのが85系気動車でした。
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(クハ381型)実は、この車両はハイパワー気動車で、同系統として台湾鉄路管理局所属車両のDR2800系系列が兄弟系列となります。実は、走行機器に関してはアメリカで開発されたカミンズ社製のエンジンを使用。製造メーカーは3社あり、名古屋の車両メーカーの日本車両、新潟鐵工所(現在の新潟トランシス)、富士重工業(現在のスバル)が引き受けていました。ちなみに、「南紀」に投入されるのは、国鉄分割民営化から5年後の平成4年のことです。
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(Kt1641F)実は、名古屋駅と松阪駅の間の区間を並走していたのが、私達の所属する近鉄の名古屋及び山田線ですが、実は、路線的な状況では、私達のほうが有利に働いておりました。理由は、近鉄名古屋線と関西本線の構造自体にあります。関西本線の名古屋口には、一部に単線区間が存在しており、その点で行き違いが発生しやすく、近鉄名古屋線が複線ですので、その点では、近鉄が若干有利になります。このため、85系気動車が誕生するきっかけを作ったことは事実ですね。
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(キハ82型)それで、平成4年に入って全車両の置き換えに踏み切ったのですが、実際には、「南紀」が登場当初から、グリーン車を搭載していたキロ85型を、紀伊勝浦駅側に置いた編成として平成4年のダイヤ改正に臨みました。
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(クハ381型)実は、その影響が早くも出たのです。名古屋駅と紀伊勝浦駅を昭和53年に82系気動車で運転していた「南紀」の所要時間は、4時間かかっていたのを、その壁を突破して、3時間半前後に抑えるという快挙を達成します。こうして、性能を発揮できた「南紀」は、東紀勢本線のエースとして、ライバルと対抗していくことになるのです。
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(Kt1641F)一方で、近鉄も手をこまねいたわけではなく、2年後の平成6年には、一部130キロの最高時速で運転を可能とした特急車両23000系「伊勢志摩ライナー」を投入、同じく汎用特急ながら、最高時速130キロ運転にも対応した「ACE」こと、22000系とともに、90年代を代表する特急車両で、名古屋口のシェア争いをすることになっていきます。
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(Hs1208F)一つ気になったのですが、近鉄名古屋線特急と「南紀」はそれぞれ目的が違うのに、シェア争いを演じることになったのでしょうか?
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(キハ82型)実は、近鉄名古屋線と関西本線のシェア争いは、近鉄の名古屋駅開業時からすでに起きていたことで、いったんは近鉄が勝利したかに見えたのだけど、実際に非電化区間での新性能車両を投入していったJR東海が、本気でシェアの奪還を目指して旧型車の淘汰を狙ったのが、近鉄の対抗心を刺激したことから、近鉄がさらに攻撃を仕掛けるというありさまとなってしまったのです。しかし、実際に「南紀」と名伊特急の最大の違いは、フリークエント運転ができたという点で、名伊特急は1時間に2本運転されているのに対して、「南紀」は2時間に1本で運転されていることもあって、「南紀」にとって不利な状況には変わりはないということです。
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(Kt1641F)実際には、名古屋駅と松阪駅の区間は、特急では1時間10分台ですが、「みえ」でも1時間10分台なので、運転されておりますし、急行も1時間3本ヘッドで運転されておりますから、実のところ、かなりのデッドヒートを繰り広げております。
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(キハ82型)それはそうと、1641編成君は大阪線だけの運用なのに、よく知っているね?
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(Kt1641F)実は、僕の仲間が、名伊急行に入ることもあるので、そこから聞いた話をもとにしているのですよ。ちなみに、名古屋駅と津駅に限って言うと、特急が1時間当たり4本サイクルで動いていて、そのうち2本が名阪特急という割合で運転されております。
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(クハ381型)15分に1本の割合なら、対抗できないのも無理はないわ…(-_-;)。
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(クロ380型)おいおい、それはディすってないか?
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(キハ82型)まあ、それもそうだね。ということで、次回のお話は、「くろしお・スーパーくろしお」の飛躍です。次回をお楽しみ。それでは。