タイトル:第三章 北田一美 17

それが、どうしてこう言う事になったのか、今日で3度目、月は変わって11月の今日は一日、だが、もうは何も語らず、沈黙。
思わず、一美がため息をついた時だった。1人の少女が現れ、一美に歩み寄った。誰とも知らぬこの人物に、一美は、何かの夢を見ているのではないかと、思ってしまった。
この人物こそ、ラフィ・エメラルディア・ソル・ライト・セイラ・ラフェリアであり、一美があって話を聞きたい人物だったのである。
しかし、その神々しさに、一美の足がすくんでいた。なぜこう言った事になるのか、この神々しさは何か、一美の体は震えていた。
(この様な女性が、この世に存在するなんて…、信じられない。)
一美の心は、複雑になっていた。ラフェリアにも、一美の行動が、読めていなかった。
(あなたは、私のところに来たの?)
その場に、眩しい光に遮られた後、一美は気絶して、その場に倒れこんだ。ラフェリアが驚いて、一美の様子を見る。一美は、何の反応も示さない。
「どうしよう。」
あたりに人はいないし、ラフェリアは一美を抱えて、庵の中に入った。

どうなっているのだろう。光が放たれてから、一美は何も気づく事無く、夢を見ていた。剣が一美のすぐそばにある。そこに、土状の塚があり、その塚には、次のように書かれていた。
天曰ク、天ハ、汝ニ剣ヲ与エ、汝ヲ君トシテ迎エル也
と、それの意味は、「天は、あなたに剣を与えて、あなたを君主として迎えると言った。」になる。つまり、「天剣」を与えたと言う意味がある。それは、その与えられた人物が、神の使いであると言う事を、示したものであった。
しかし、天の意味を天照となると、こんな意味も持つ、
「天照大神は、あなたに剣を与えて君主とすると言った」になる。
それが本当になるのか、「天照大神」の持つ剣は草薙の剣と言われており、それは天皇の神器として、造られており、その草薙の剣は、「三種の神器」として、大切に守られている。だから、そう言った事にはふつうはならない。
とすると、この「剣」はどう言う意味を持つか、それが、彼女の所持している「五皇黄天剣」ではないだろうか。だとするなら、この剣は、君主に受け継がれる事にならないだろうか、そして、その君主の手から離れたのなら、その王朝は滅ぶと言う事にならないだろうか。
そう思うと、考え事をしているかな、と思うようになっていた。
そして目を開く、その剣等は消えて、灰色の天井が、姿を現した。ここはどこだろうか、洞窟に庵があるのだろうか、そう一美は考えていた。
「起きたみたいですね。」
と声がして、一美は顔を声のした方向に向けた。
一美の側に、女性がいる。金髪の髪の毛に、美しい顔立ち、普通の人の成長度合いが異なる胸周り、そして、スレンダーな腰、そしてすらっと伸びた足、どれに関しても、完璧と言う。完全な結晶がそこにあったのである。

一美の体には、何もなかった。しかも、怪我はないし、それに、体を変化させた形跡もなかった。それくらいかと思って考えた。
「どうですか、体に傷とかはありませぬか?」
傷は一つもない。それがどう言う事だろうか、全く分からない。それより、一美には聞きたい事があった。それは、この国の将来をどのように考えているかであった。
「一つ、お聞きしたい事があります。それは、私自身が、気になっている事ですが、私は、この国の将来が心配になっています。この国はどんどん悪い方向に向かいつつあり、その向かう中で、多くの中華族が、我々の考える事を、理解していないかどうか分からないのです。」
そこで言葉を斬って、
「それゆえ、あなたの考え方を聞いておきたいのです。私は、それに対して、どう言った事を考えていたのかを、あなたの考え方が、この国の為になるのかを、聞こうと思っております。」
と一美は、息を切らしながらも、自分がここにいる目的を明かした。ラフェリアは、
「あなたの考えは、どう言う事でしょうか。」
と質問をしてきた。
「私は、事実上、立場は明確にはしておりません。なぜなら、私が態度を明確にしてしまうと、多くの人たちに影響を与えると思うので、明確にしていないのです。ただ、私自身は、この国を根本から変えないといけない。それは、どの人たちにも言える事です。まずは、改革を望んでいるが上に、改革をしない『大波』政府に対して、嘆願書などを書き、要望する事を求めていくかなければならないと考えております。まず声を上げる事です。」
しかし、ラフェリアはそれが、実現できるか分からないと言うしかなかった。
「はたして、それは実現できるものでしょうか。」
どう言う事か、一美には、想像がついていなかった。

「はたして、それは実現できるものでしょうか。」
確かに、彼女の言うとおりで、「大波」の政府が、嘆願書などを受け取るとは限らない。また、一美たちの意見を聞くとは思えない。
それだから、こうも言った。
「今の政府は、何も聞く耳を持っておりませぬ。それゆえ、この形では、あなたの思っている事は実現できないと考えられます。」
そう言う事かと、一美は考えていた。
「つまり、何も聞いてくれないと言う事…。」
と呟く。だが、一美は別の考え方を持っていた。
「しかし、できるだけ戦乱を、避けたほうが良いと、それで、話し合いで解決する方が良いと、私は、考えているのです。それでも、あなたは、考えづらいと言うのでしょうか?」
ラフェリアは、考え込んでしまった。
「そうだと言えます。ただ、人を入れる事によって、話し合いとかはできると言えますが、それ以上に、中華の民が考え方を変えて、立ち上がらないと、この国は変わらないと思います。」
そう言う事か、と一美は考えた。
(もし、この時代を生きるとしたら、私の考え方では、難しいのだろうと考えるべきだろうか、それだとすると、彼らには、どう言った考え方があるか、中学校に帰って、他の人しか聞いてみるしかない。)
一美はそう考えて、帰る事にした。

そうして、帰ろうとした時に、ラフェリアは一美の体に、何かがあると見ていた。
(あれ、もしかして…。)
ラフェリアはそう思い、呼び止めようとしていた。しかし、一美が帰ったあとであった為、何とかしようという気にはなれなかった。
(それより、体から光が放たれていたけど、あれは一体何に直結するのだろう。)
そう考えて、一美の体内に、何かが宿っている事を感じていた。
(もしかして、龍?)
ラフェリアは、その考えにたどりついた時、恐ろしい震えを感じていた。一美は、新しい君主になる人物だと、見抜いたのであったからだ。それに関して、ラフェリアは、その人物の右腕となるとは想像していなかったのである。

この記事へのコメント