"小説「虹色の十七世紀」1 上"の記事一覧

タイトル:二章 流れの変化 08

その頃、「大波」を生み出したイランでも、大きな戦の影が迫っていた。それは、イスラムペルシャ帝国に、降りかかった試練であった。 イスラムペルシャ帝国の中で、政教分離を求める改革派が、反乱を起こした事によるものだった。 それが、大反乱と言えるかもしれないものだった。それは、サウジアラビアのサイード・アル・シアードと言う人物が起こしたもので「…

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タイトル:二章 流れの変化 07

それは、「レコンキスタ」の系譜に近い状況が作られている事が、その原因にある。まず、北原にイスラム圏国家が存在している。 そして、南には反乱勢力が、あると言う状況である。樋賦琿が頭を抱えているのは、それだけではない。「大波」の中で、様々な勢力が台頭していると言う事も、気になっている。 主に勢力は4派に分かれている。そのうち1つは、南部派で…

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タイトル:二章 流れの変化 06

すぐに、紀子を手当てするため、一美は保健室に向かって歩いた。すぐ隣だが、会議室に伸びてしまった男性教員を残したままであった。しかも、ナイフで裂かれた部分に、すり傷、切り傷がないかを入念に調べていく。裂かれた部分に幸い傷はなかった。 「大丈夫のようですね。」 ほっとした心境を、口に出した。しかし、紀子は顔を赤らめて、 「こんな事になってし…

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タイトル:二章 流れの変化 05

掃除が終わり、下校の時間にはなったものの、一美は一人、図書室に残っていた。その目的は新聞を読む事である。多くはネットで配信されるニュースがほとんどだったのだが、あえて活字の新聞に一美はこだわった。理由は単純明快で、「想像力がかきたてられるから」と言うものである。 そんな中、新聞を読みながら、情報分析をしていたのである。新聞はある程度の情…

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タイトル:二章 流れの変化 04

しかし、変な話である。困難極める国政に、自ら進んで秘書官になれる人材などいようか。それで考える事があるが、中華族は南と言っても順応できる能力があると言われている。だからこそ、皇帝は、このような案を、出してくれているのだろう。しかし、それに反対する人物が多いのが実情だ。それをどう解決するのか、それが、順俊に与えられた役目である。 しかし、…

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タイトル:二章 流れの変化 03

北京コロニーでは、皇帝がいつもの時間帯に、朝廷のお勤めが待っていた。 「ふう、今日も忙しくなるぞ。」 いつものように、下から上がってきた事項の最終処理を自らの手で行っていく。それゆえ、大小さまざまな案件があり、地域も様々、たとえばとある中華商団が、犯した罪をイスラム系商団が告発した時、それが事実かどうかを審判する。 もっと大きなことであ…

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タイトル:二章 流れの変化 02

しかし、国民の意見はなかなか届かない。これが、朝廷の権限を強化した弊害であり、それを見て見ぬふりをしてきた家臣にも、この責任があると言ってよい。 しかし、どうも家臣たちに、それを自覚する事はないらしい。それどころか、自らの栄達のみを第一義としている人物もいるくらいだ。 ただ、中には例外もいる。それは、樋賦琿の妹、樋賦孫と弟の樋賦元である…

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タイトル:二章 流れの変化 01

広州での日々、それが所移せど変わることはない。しかし、この流れは変化し始めていた。それは、皇帝の入れ替わりが起きた事によるものだった。「大波」皇帝は皇帝とは呼ばず「カリフ」と呼ぶ、そのカリフは約400年で29代にわたっている。つまり、平均すると、10年から15年と言う治世年数である。それは、平均的年数であるから本当の治世年数20年になる…

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タイトル:一章 主要都市広州 20

それから、2日後、一美は担任の教員から呼ばれる羽目になった。なぜか、それは一美が、これから1年生の生徒を率いる上、まとめる生徒として選ばれたことを通知されたからだった。 本人は、ありがた迷惑である。それを、評価したのが教員だったから、いたしかたない。それ故、ため息をついたのである。 それでも、評価は評価だから受け取るしかなかった。それで…

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タイトル:一章 主要都市広州 19

翌日、彼女の家に行く事になった。一緒に行くと言ったのは、昭代と、クリフ、優香の3人に、兼人である。 其の4人に、一美を加えた5人が、仁部友家に招待されてのである。理由は、仁部友家の当主である仁部友信義に呼ばれたのである。 それで、彼女の事話したら、ぜひ会いたいと言うのである。なぜに、そこまでして会いたいと言うのか、一美は不思議に思った。…

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