"小説「虹色の十七世紀」1 中"の記事一覧

タイトル:「広州軍」北田一美 32

一方、広州では、この一連の動きについて、なにか悪い予感がしていた。それによると、徐州に向かっていた討伐軍が、上海が攻撃された事を重く見て、徐州に急いで、攻撃を仕掛け始めたのである。 それで一美たちは、情報を多く集めていた。まず、徐州の状況、上海の状況だけでなく、南昌の情報も集めていたのである。 「上海の状況は、どうなっているのか、情報は…

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タイトル:「広州軍」北田一美 31

それで、例の3人が、ちずるを取り囲むように配置されていた。綾音が、 「あなたは、どうして、この国を変えようと立ち上がったの?」 と質問をしてきた。ちずるは、それに対して、 「あなたは、この国家の行く末をどう見ているのです?」 と質問を返してきた。それに綾音は、 「確かに、あなたの言う事も、一理あります。その前に、あなたは、この国の行く末…

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タイトル:「広州軍」北田一美 30

それを受け取った一美は、すぐに返事を認める事にした。なぜなら、南昌にいる『紅巾』勢力の考え方が今までとは異なっていると言う点に注目していたからであった。返事は次のとおりである。 〈拝啓 軍師殿のおっしゃることは、私自身にも、あてはまる事であり、我々もこの考えに至っております。おそらくですが、彼らも、我々と同じように、今までの多くの考え方…

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タイトル:「広州軍」北田一美 29

その頃、上海コロニーでは、その攻撃におびえて脱出した市民以外は、平凡な生活を送っていた。主に、多くの人々は、支配者が変わっても、何事もない平凡な、生活を営む者が少なくなかった。だから、彼らにとって、支配者がどうであれ、関係のない事だったのである。 それでも、周辺都市が徐々に調略されて、陥落すると言う知らせを受けるごとに、人々はパニックに…

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タイトル:「広州軍」北田一美 28

それから3日後、専門家が3人、広州に来たのである。その3人の専門家と共に、一美たちは、さまざまな憲法を手分けして解読していたのである。 その時、其の3人の専門家から指摘されたのは、この『大波』の制度は、元はイスラム法の法律に則って起草されていた事。そして、原理主義化した所で、彼らの法則によって、あおりを食ったといのが、彼らの考え方だった…

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タイトル:「広州軍」北田一美 27

さて、誰が、この時点で次のような事を予想したのだろうか、一美はこの後、国家を造る為に先頭に立って、戦うのであるから、この時の一美の考え方が、どう言ったものであったのか、それがはっきりしていたはずである。しかし、この時点で、一美の残した資料には、次のような事が書かれている。 その記述は、次のようなものだった。 〈8月21日  この日、私は…

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タイトル:「広州軍」北田一美 26

そこで、一美は重臣たちを集めて、会議を開く事になった。テーマはもちろんの事ながら、この国の今後の事であるので、それぞれに膨大な資料を持ってくるのに時間がかかったのである。 「やはり、膨大な資料が、重いですね。」 道源寺宗治は、悲鳴を上げているので、一美の部屋に間に合わせるのが、難しい。だから、4人で、資料を持って行っては、帰ると言う事を…

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タイトル:「広州軍」北田一美 25

所が、『紅巾』軍は、そう簡単に攻める事はしなかった。それは、周辺都市を着実に調略すると言う事から、入った為に、力攻めをしなくても、都市を攻める事が出来るようになっていた。だから、これらの事を考えて見ていくと、無理に焦って、上海を攻める事をしなくても、よくなっていたのである。それで、今、できる事が何かを考えていくと、じっくり足を付けて動く…

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タイトル:「広州軍」北田一美 24

それを聞いて、一美たちは、やはりという顔をしていた。どうしてなのかは分かっていた。 それから遡る事6日前の8月14日、一美は濡須口から情報を集めていた。実は、重要な情報も入手していた。それは、濡須口の軍隊の一部が、『紅巾』軍に内通していたと言う事である。この情報を入手していた。それ以外に、内通者が多い事も分かってきたのである。だから、情…

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タイトル:「広州軍」北田一美 23

それに比べて、広州では、静に動いており、その動きから、何が起きても、動じない方がよいと、言う事であった。 「徐州では、汪叙経の率いる『紅巾』軍が、動きだし、濡須口を攻めようとの動きがあるそうです。それに対して、『大波』軍は、迎撃態勢を整えております。しかし、この状態を維持している間は攻め込まないと思います。」 と新次郎からの報告があった…

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